著者
若松 由美
出版者
神田外語大学
雑誌
言語科学研究 : 神田外語大学大学院紀要 (ISSN:13476203)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.87-100, 1999-03

Non-Chinese origin pronunciations of Sino readings of Kanji (Kan-yoo-on) was established in the Meiji era. There are four types of development of these pronunciations. Two of them are discussed in this paper. One is concerned with the relationship between word formation and phonological process and the other is vowel lengthen.
著者
藤巻 一真
出版者
神田外語大学
雑誌
言語科学研究 : 神田外語大学大学院紀要 (ISSN:13476203)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.19-30, 1996-03

In this paper I would like to argue that the Ing-form modifying the preceding NP is an IP with [-Tense], not a CP(S') which is assumed in the Reduced Relative Clause analysis (henceforce RRC) and 'Whiz' deletion. The IP analysis with the principles of the Government and Binding Theory solves the problem with the CP analysis, without using the condition of deletion. It also explains why the Ing-form is possible only when the modified NP corresponds to the subject of the verb in the Ing-form. Other examples discussed here are PPs modifying the preceding NP and indirect questions. The PP exhibits the same properties as the Ing-form. As for indirect questions, the Ing-form never appears in them. Both of these examples favor the IP analysis.
著者
渡辺 予里 ワタナベ ヨリ Yori Watanabe
雑誌
言語科学研究 : 神田外語大学大学院紀要
巻号頁・発行日
vol.13, pp.53-68, 2007-03

サービス業は、いろいろな接客業、例えばスーパーマーケットなどの販売店、レストランなどの飲食産業、病院や電車、バスなど多種多様であるが、その中から、私たちが日ごろよく目にする接客場面の状況やサービスをする側と受ける側の会話を想定し、もし自分がお客だったらその状況と受けたサービスについてどういった評価をするかを質問紙によって調査を行った。そしてその結果について、国ごとや性差、年齢などによってサービスに対する評価に違いがあるかどうかを分析した結果、国によって店員の接客態度に対しての評価の違いや、男女の性差による、接客態度への評価の違いが存在するという結果を得た。
著者
眞鍋 雅子
出版者
神田外語大学
雑誌
言語科学研究 : 神田外語大学大学院紀要 (ISSN:13476203)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.49-68, 2008-03

本稿は、[XトイウN]におけるX (修飾部)とN (主名詞)の関係を例示関係として捉え、XはNの例として[XトイウN]全体で1つの「タイプ」を表すと考える。そしてこのような[XトイウN]の例示関係はXが名詞である「語のレベル」だけでなく、Xが「文(名詞節)のレベル」においても成立することを示す。Xが文(名詞節)レベルの場合、トイウの生起はXの事態タイプによって異なり、それぞれの事態タイプは時制解釈、PRO主語解釈と連動する。その結果、トイウの有無が、「個別」対「タイプ」、「具体」対「概念」、「現実」対「非/未現実」の対立を作り出すことを提示する。しかしXとNの関係性は、話者が事態Xをどのようにとらえるか(話者の認識や事実認定)によっても左右される。先行研究(寺村1975〜1978)では主にNのタイプによってトイウの介在が論じられてきたが、本稿では先行研究での成果を取り上げる形で、より大きな文(主文)や談話レベルでの観点からも考察を加えた。このようにトイウを俯瞰的にとらえることで、語のレベル、文(節)のレベルだけでなく、より大きな文(主文・談話)レベルにおいてもトイウの例示機能が関わることを提示する。
著者
奥津 敬一郎
出版者
神田外語大学
雑誌
言語科学研究 : 神田外語大学大学院紀要 (ISSN:13476203)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.37-48, 1995-03

「冷たい雨が降る」「雨が冷たく降る」において,前者の「冷たい」は連体成分,後者の「冷たく」は連用成分であるが,両者は同義的である。このような関係を連体・連用の対応と呼ぶ。この対応には一定の条件があり,そのひとつが「雨が降る」のような自然現象を表す機能動詞文である。この前編ではまず自然現象文とは何かをいささか詳しく考察し,後編において連体・連用の対応を論ずる。